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VAIO X レビュー<開発秘話編> [VAIO X様]

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↑「VAIO Xを作った男たち」(女性もいるけど、、、ちょっとこのフレーズ言ってみたかっただけ^^;)

かなりソニーさん、力入ってるねぇ。
VAIO公式サイトにも、開発者インタビューが動画版&テキスト版両方掲載されてるし。
東京でのソニスタ会議で、開発責任者の林氏から直接お話を伺ったりもしてるので、その辺もふまえて、うんちく話的に、まとめてみる。

では、いってみよー。

●VAIO X 設計コンセプト

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↑VAIO X開発責任者の林氏(初代VAIOノート505を手に)

紙のノートのように薄く、軽く・・・
一日中バッテリーがもてば・・・

そんなパソコンがあったら、本当に持ち歩いて使えるだろう。
そんなパソコンがあったら、世の中のパソコンの使い方が変わるだろう。!

そんな思いから、新しいVAIOの開発がはじまる。。。

「真に持ち歩けるノートPC」とはなにか?

ソニーのモバイルPCを語るとき、必ず出てくるのが、初代505。505は、確かに、バッテリーのモチが悪かった。実質、20分程度だった。とはいえ、薄くて軽いんだから、バッテリーのモチはしょうがないと割り切って使ってた。

505エクストリーム。これも、強烈な薄さが印象的。この505エクストリームは、メモリーカードスロットや、無線LAN、有線LAN、VGA端子は、外付けだった。これも、薄いんだし、軽いんだしと、割り切って使ってたものだ。

そして、、、typePですら、有線LANと、VGA端子は、外付け。

超モバイルノート使うとき、多少の不便は仕方ない。なんでもかんでも望むなら、モバイル性能を犠牲にして大きなノートにするしか。これが、普通の考え方。結局は、なにかを犠牲にしてる。。。

「今度こそ、本当に持ち歩けるPCが作りたい」 開発者チームの熱い思いから生まれたのが、「なにも妥協しないモバイル」VAIO X。。。

●薄くても、軽くても妥協しない設計

VGA端子や、LAN端子。。。これは、設計の最初から実装が予定されてたそうだ。たしかに、「遊び」目的だけじゃなく、「ビジネス」目的でもPC使用するなら、この2つは必須といってもいいだろう。 

LAN
↑見事なギミック!
が、、、ぱっと見、壊れそうな雰囲気が・・・
実際、品質管理部門からは、壊れやすいってことで、いったんはNGが出たらしいが、、、逆転の発想!「過度の力がかかったら、壊れる前に、はずれるようにしてしまえ!」 はずれても、ユーザーが簡単に元に戻せる構造を採用。

SONY DSC
↑実は、過度の力がかかったときに、はずれることで破損を防ぐのは、、、
本体裏の、足も、そうらしい。。。

オリジナルギミックな開閉式の薄型LAN端子の設計。そして、規格いっぱいいっぱいまで薄くした、これまた特注VGA端子。これらが収まる「薄さ」が、実用性を損なわないぎりぎりの厚みと言えるだろう。その本体厚みは約10mm!

SONY DSC
特注のLAN端子と、VGA端子

その約10mmの厚みに収めるには、マザーボードも相当薄く仕上げないといけない。
そのために開発されたのが、片面実装基板。通常、基盤は、CPUやコンデンサなどの部品を基盤両面に実装するが、それを片面に実装することで、さらなる薄さを実現。実は、片面実装は、部品のバランスがとりにくく、基盤の反りや、ノイズなどの問題が。専門チームによる徹底したシミュレーションにより、最適の部品配置を行い、片面実装基板が実用化となったわけだ。

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↑裏面(写真下)には、本当に、なにも部品が実装されてない。


↑マザーボード on 店長野田の左手

マザーは本当に小さい。これにSSDや通信デバイス以外のものがほとんど実装されてるわけだ。もちろん、ACアダプターや、バッテリーもこのちっちゃな基盤に電源供給するべく、接続される。

マザーボードだけじゃなく、、、ストレージをSSDオンリーとしたのも、大きく薄型化に貢献している。

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↑ 写真上:SSD64GBモデル 写真下:128GB?256GBモデルのどちらか^^;
デバイスマネージャーをみる限り、64GBはサンディスク製。128GB&256GBはサムソン製。
また、64GBはPATAで、マザーへ直接接続。それに対して、128GB&256GBはSATAで、SATA-PATA変換ボード経由で、マザーボードへ。写真では、SSDからマザーボードとは逆方向へケーブルが伸びているが、その先にあるのが、SATA-PATA変換ボードだと思われる。
64GBよりも、128GB&256GBは、61%高速らしい。

どうやっても、HDDでは、この筐体に収まらない。SSDだからこそ、収まったわけだね。

そして、マザーボード、SSDに続いて、3つ目の薄型化の要因、、、バッテリー。

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↑3サイズ(S、L、X)中、真ん中のLバッテリー

通常の丸形セルではなく、ポリマーセルを使用することで、よりフラットな形状に。
そして、そのバッテリーは、最もスペースが確保できる、パームレスト下へ。これにより、奥から手前まで完全にフラットな本体デザインとなり、「最薄部」「最厚部」といった、ややこしい表記不要で、厚み13.9mmの一発表記。そのおかげで、キーボード下という狭い場所へ、マザーボードなどその他のパーツを組み込むことになったが。

バッテリーといえば、今回、3つの容量がラインナップされてるが、最大容量のXバッテリー。↑のLバッテリーでは、4セル。これで、公称10時間。8セルにすると、20.5時間になり、無線通信しても、ほぼ丸1日コンセントフリー。8セルにすると、バッテリーが分厚くなり、パームレスト部が逆に高くなってしまう。そこで、、、

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↑座布団型! が、バッテリーの特性上、熱は大敵なため、サーマルディフューズ機構を採用し、大胆なスリットが入ったバッテリーデザインとした。この隙間のおかげで、VAIO X本体の熱が、バッテリーに伝わらない。隙間から吸気し、本体ファンより、排気する。

 

とりあえず、まだまだ、うんちくあるが、、、この辺で・・・。今日は、おしまい。。。

 

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タグ:開発秘話
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Riever

Atomで非力ではあるなぁ、と思ったものの、type Pのように"必須な部分の削ぎ落とし"が無い点では素晴らしいですね。
まあ、買おうと思っても私はお金がないわけですが(爆)
by Riever (2009-10-08 19:15) 

てんちょ

おそらく、多くの人が、CPUが、Atomであることに、落胆してるのかな。。。
とはいえ、、、この価格なら、この薄さなら、この軽さなら、買おうって人が多いでしょうし。。。

っていうか、、、typePで、そんな議論があちこち(店頭含む^^;)でされつつ、結局、typePは、VAIO史上最強ヒットモデルになりましたしねぇ。

はてさて、VAIO Xには、どんな議論がされ・・・どの程度ヒットするのか、、、ちょっと楽しみ^^
by てんちょ (2009-10-08 19:30) 

Riever

以前の海外動画レポートで薄さ14mmと言っていた点からAtomだろうなと思っていたので、私としては落胆ではないですかねぇ。
Pも超低電圧版でなくAtomだったので、それより薄いXでは流石に厳しいでしょうから。
type Zや私が使うtypeSZのように、これ一台でと言ったことは無理ですが、本当に必要なときにだけ使う究極のモバイルマシンとしては買いでしょう。

・・・つまり欲しいんですが、お金がないので指をくわえて諦めるという状況なだけです(^^;;;
by Riever (2009-10-09 10:39) 

てんちょ

>究極のモバイルマシンとしては買いでしょう
なんか、妙にうれしいです^^

>お金がないので指をくわえて諦めるという状況
お気持ちお察しします^^;
by てんちょ (2009-10-09 22:13) 

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